静岡の幼稚園バス置き去り事件1年後、運営法人の現理事長が取材に応じる

インタビューに応じた榛原学園・増田多朗 理事長。静岡県牧之原市の川崎幼稚園で3歳の女児が登園バスに置き去りにされ、死亡した事件から9月5日で1年となるのを前に園を運営する法人の現理事長が取材に応じた。ただ、当時の理事長は姿を見せないなど、その姿勢には疑問が残る。

2022年9月5日。静岡県牧之原市にある認定こども園「川崎幼稚園」で河本千奈ちゃん(当時3)が登園バスに置き去りにされ死亡するという痛ましい事件が起きた。

園側の説明や警察などへの取材によると、事件当日の午前8時43分頃、千奈ちゃんはいつも通り登園バスに乗車し、川崎幼稚園には午前8時50分頃に到着。しかし、バスを運転していた園を運営する学校法人榛原学園の増田立義 理事長 兼 園長(当時)と派遣社員(70代)の補助員はいずれも園児が降車する際、車内に取り残された子供がいないか確認していなかったほか、降車した園児の名前と人数を照合していなかったという。

そして午後2時10分頃、園児の降園に向け準備をしていた職員がバスの中で倒れている千奈ちゃんを発見。5時間以上もの間、車内に置き去りにされていた千奈ちゃんは病院に救急搬送されたものの、約1時間後に死亡が確認された。当日の最高気温は30.5℃。警察の実験では車内の温度が40℃を超えていたとみられることがわかっている。

事件後、増田立義 氏は榛原学園の理事長と川崎幼稚園の園長を辞任。後任の理事長には立義 氏の息子で川崎幼稚園の事務長を務めていた増田多朗 氏が就いた。

インタビューに応じたのは増田多朗 理事長のみ。事件発生から1年を前に報道各社が榛原学園に対する取材を要請する中、9月4日、増田多朗 理事長がインタビューに応じた。ただ、学園側が許可したのは静岡県社会部記者会の幹事社(記者1名)による代表取材で、他の記者は同席すら認められなかった。この点について学園側の代理人弁護士は「時間的な余裕がありません」としている。また質問事項も事前送付を求められた上、増田多朗 理事長は提出した内容以外の問いについては回答をすべて弁護士に委ね、さらに前理事長であり当時の園長である立義 氏は姿を見せなかった。

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