宮沢りえ、賛否両論ある作品から「逃げたくない」 涙浮かべ声詰まらせる

女優の宮沢りえが、映画『月』の公開記念舞台あいさつに出席し、感慨深げに本作の撮影を振り返りました。その際、彼女の目には終始涙が浮かび、時折声が詰まるほどでした。

本作は、重度障害者施設で働く元作家の女性が、同僚の男性が抱く正義感や使命感が思わぬ形で変容していく様子を描いた人間ドラマです。宮沢りえは主演を務め、磯村勇斗、二階堂ふみ、オダギリジョーと共演しました。

宮沢りえは、映画のオファーを受けた時のことを回顧し、昨年亡くなった本作のプロデューサー、河村光庸さんの名を挙げました。「この映画を企画プロデュースされていた河村さんが撮影の直前にお亡くなりになったんですが、最初にお会いした時にこの映画について伺って、すごく熱意を感じたんです」と振り返りました。

宮沢りえは、「今、日本だけでなく地球上でいろんなことが起きている。この平和なのか、殺伐としているのかよくわからない世の中を生きていて、そこで生きていくために保身してしまう自分にどこかもどかしさがあって、でもそのもどかしさの中で日々の幸せを感じたりするような人生を送っている。でも、河村さんの話を聞いて、そのもどかしさを乗り越えたいって気持ちが強く湧きました」「賛否両論ある作品ですがここから逃げたくないって。そう思ってオファーをお受けしました」と説明しました。

撮影時も河村の影響を感じていたと述べ、「撮影中、河村さんという核がいなくなって、現場は混乱もありましたが、その魂をなんとか映画化したいという熱気があった。その熱気に背中を押されて頑張れました」とコメント。完成したものを見て、主人公の堂島洋子を演じる葛藤が蘇ってきたといい、「どうしても自分の作品を見ると、芝居をこうすればよかったと思うことも多いんです。監督が真剣に向き合って書いた台本は最初に読んだだけでスッと理解できるものではなかったんです。陽子を演じる際、情緒をかき乱して演じてほしいって言われて、情緒をかき乱して演じた時のもがいた自分を思い出しました」と感想を述べました。

引用元

コメント

タイトルとURLをコピーしました