「日本の道路は信じがたいほど悪い。工業国にして、これほど完全にその道路網を無視してきた国は、日本の他にない」

日本の道路の歴史と現状
明治時代、近代国家の仲間入りをした日本は、国内に鉄道網をめぐらせるなど交通インフラの近代化に邁進し、やがて1930年台には世界3位の海運国へと発展することになります。しかし道路に関しては、律令制の時代に軍団の移動用として整備された道路というわずかな例外を除けば、明治の日本に見るべきものは皆無でした。

道路事業の開始と挑戦
やがて大正時代になると、国内の荷車は30万台に達し、自動車の輸入も本格化します。産業の発展に伴うこうした現象は、道路整備の必要性を否応なく生じさせ、道路事業は国策となっていきます。

難航する戦前・戦中の道路事業
1937(昭和12)年日
コメント