岡田阪神の風雲急を告げる3連敗:18年ぶりのアレは大丈夫なのか?評論家が分析

18年ぶりのアレ達成に向け、8月16日に初めて優勝マジック29が点灯した後、順調に21まで数字を減らしていた岡田阪神だが、1カ月ぶりの甲子園凱旋となった29日のDeNA戦で、2点リードの九回に守護神・岩崎がプロ入り初となる2者連続本塁打を浴びて逆転負けを喫すると優勝マジックが初めて消滅し、30日の同戦も逆転負けを喫して今季4度目の3連敗。16日時点で最大8ゲーム差をつけていた2位・広島が5ゲーム差に迫り、阪神ファンの間ではリーグ優勝を危ぶむ声が日増しに大きくなってきている。

阪神ファンが心配するのは、最大13ゲーム差をつけながら、巨人に逆転優勝を許した2008年の悪夢があるからだろう。あの時、8月終了時で113試合を消化して69勝43敗1分けで、2位・巨人に6ゲーム差をつけていた。だが、残り31試合で13勝16敗2分けと失速し、2位に甘んじた。その状況との酷似が、まだ慌てる必要がないと思われる5ゲーム差のアドバンテージにも不安を感じさせていると思われる。

マジック点灯から2週間で3ゲームを縮められた阪神だが、直近10試合の成績は6勝4敗の勝率・600。その間には6連勝もあった。決してチームが不振というワケではないのだが、2位の広島が直近10試合で8勝1敗1分けの勝率・889という驚異の快進撃を繰り広げていることが、ファンの焦燥感を駆り立てる要因になっているのだろう。

69勝44敗4分けの貯金25。5ゲーム差をつけた残り26試合。阪神は18年ぶりのリーグ優勝を飾ることはできるのだろうか。

阪神OBの中田良弘氏は「全然慌てる必要なんかないよ。これが3ゲーム差まで迫ってきたら、少し構える部分は出てくるかもしれないけど。3連敗はしたけど、阪神のチーム状態が極端に悪くなったわけでもないしね。8ゲームあったものが5ゲームになって、優勝マジックが消えたから、あれっ?と思うだけのことであってね」と心配する必要はないとの考えを示した。

中田氏がカギに挙げたのは「広島との直接対決が7試合残ってるでしょ。そこをどう戦うかじゃないかな」と、直近では9月8日から甲子園で行われる広島3連戦で「勝ち越せたら御の字。最悪1つ勝てばいい。3連敗だけ避けられたら、阪神有利な状況は変わらないと思うよ」と分析した。

その上で9月1日からのヤクルト3連戦、5日からの中日2連戦という下位球団との5試合で「いくつ貯金できるかも大事になってくるかな」とも付け加えた。

中田氏は1985年のリーグ優勝を振り返りながら「オレらの時は、優勝を争っていた広島のゲームの結果や途中経過を気にしながらやっていた。『おーっ、カープ負けてるやん』とか言いながらね。だから、相手のことは気にするなと言う人もいるけど、俺はもう残り26試合なんだから、相手のことを気にしながらやってもいいと思うんだよね」と自身の体験を交えつつ、目先の戦いに集中しながらも、ライバルの動向を視野に入れて戦うやり方もあっていいのではとの私見も示した。

岡田監督は30日のDeNA戦後、「勝負は9月とずっと言ってたけど。まあ、自分とこのチームを立て直すていうかな。ずっと言い流れで来とったからな、メンバーも変えんとやっとったけど。ちょっとそれは変えんとアカンな。ちょっとアカンな、この流れ的にはな。これからはな、大事な試合になってくるからな、1試合1試合」と語り、スタメンを含めた選手起用を変更する方針を示唆した

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