先日、米国インディアナ州在住の30代女性が20分で2Lの水を飲み、「水中毒」を起こして死亡するという悲しい事件がありました。たった2Lの水で、なぜこんなことが起きてしまったのでしょうか。

水中毒ってなに?
水中毒の原因は、血中のナトリウム濃度が下がる「低ナトリウム血症」です。ナトリウムはその浸透圧により、細胞内外の体液のバランスを調整しています。本来、その濃度は腎臓の働きで一定に保たれていますが、急激に水が流入すると調節が追い付かず、血中ナトリウム濃度が下がってしまうのです。

医師泣かせ
水中毒は単純なようで、実は診断が難しい疾患です。水を大量に飲んだというエピソードを聴取できれば、診断に一気に近づくのですが、この疾患は意識障害を起こすため問診ができない場合が多々あるのです。
心掛けたい予防
このように水中毒は命に関わる疾患で、診断や治療が難しいため、予防が大切です。飲水を小まめにすることで、脱水を予防し、体内のナトリウム濃度のバランスを保つことができます。
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