新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが「5類」に移行して初めて迎えた今夏、新型コロナ患者は非常に増えているといいます。夜間・休日の救急往診を行う「ファストドクター」医師の小室哲也さんに、現在の感染状況や症状の特徴などについて話を聞きました。(聞き手・利根川昌紀)

新型コロナの感染者増加の背景
「5類」に移行した5月の大型連休明けに、救急往診をした患者さんの新型コロナ陽性率は30%くらいでした。それが、7月に入ったあたりから、発熱や頭痛、喉の痛みを訴える患者さんの2人に1人は新型コロナ患者という状況になりました。8月には、多くの方が旅行に出かけるなど、人の動きが活発になったこともあり、今の陽性率は60%くらいです。患者さんは年齢、性別を問わず、広くいらっしゃいます。
新型コロナの症状特徴
今の時期は、38度前後の発熱と喉の痛み、強い倦怠(けんたい)感が出るのが特徴です。大人では「だるくて動けない」という方もいますし、吐き気を訴える方もいます。

新型コロナと熱中症の混同ケース
感染症にかかって発熱していると、体が熱を逃がしにくく、脱水にもなりやすくなります。そのため、ご本人としては感染症の自覚がなく、熱中症になって発熱したと思って診察を受けたら、新型コロナだったというケースは少なくありません。
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