新型iPhoneがUSBタイプCを採用:アップルがEUの共通充電器ルールに対応

米アップルの新型iPhoneが12日(日本時間13日)に発表される。充電ケーブルの接続端子が「USBタイプC」になることは、ほぼ間違いない。

iPhoneは現在、独自の接続端子「ライトニング」を使っている。欧州連合(EU)は、消費者の費用負担と廃棄物を減らすためとして、携帯電話メーカーに2024年12月までに充電用の接続端子を共通化するよう、法律で義務付けている。

最新のiPadなど、アップルのほとんどの新製品はすでにUSBタイプCを採用している。だが同社は、EUのルールに反対していた。

接続端子をライトニングからUSBタイプCに変換するアダプターは、アマゾンなどの電子機器関連企業がすでに販売している。iPhoneは2017年発売のiPhone 8以降であれば、すべてワイヤレス充電に対応している。

現在のiPhone 14が、ライトニングを使用する最後のアップル製品になる見通し。ライトニング用のケーブルはアップルストアで19ポンド(日本では2480円)から販売されているが、姿を消すことになるかもしれない。

接続端子の変更が世界的なものなのかは不明。ただ、アップルが欧州市場だけに向けて、異なるタイプのiPhoneを製造する可能性は低い。

アップルは、来週の秋の年次イベントで発表予定の新たなiPhone 15とiPhone 15 Proで、今回の変更を実施するとみられている。

米ブルームバーグによると、ユーザーにとっては、一つの充電器をiPad、Mac(ノートパソコン)、iPhoneに使えるようになるほか、ダウンロード速度が速くなるなどのメリットがあるという。

EUの共通充電器ルールは、以下のような「小型・中型の携帯電子機器」を対象としている。

EUはケーブルを使って充電されるこれらの機器について、メーカーに関係なくUSBタイプCのポートの搭載を義務づけている。

ノートパソコンもこのルールに従う必要があるが、メーカーには仕様変更までに長めの移行期間が設けられている。

EUによると、これにより消費者全体で「不必要な充電器の購入にかかる費用を年間最大2億5000万ユーロ(約396億円)」節約でき、廃棄物を年間1万1000トン削減できるという。

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