「ゴミ球団」という強烈な言葉がX(旧Twitter)のトレンド入りしている。矢面に立っているのは現在5位のヤクルトだ。発端は3日の首位・阪神戦。7点ビハインドの九回、この回からマウンドに上がったヤクルトの左腕・山本大貴(27)の投げたツーシームが先頭打者の近本光司(28)の右わき腹を直撃。近本はうずくまりながら悶絶し、そのまま涙を拭いながら途中交代した。

ここまで109試合で打率.290、8本塁打、24盗塁とチームの原動力となっていただけに、離脱となれば大きな痛手になる。その上、死球を当てられた右わき腹は、7月に巨人・高梨雄平(31)の死球による肋骨骨折から回復したばかりだった。
阪神ファンからすれば18年ぶりのリーグ優勝を目前にして復帰直後のキーパーソンを傷つけられたのだから、憤激するはもっともだろう。しかし、ファンが「ゴミ球団」とこき下ろすほど激怒している理由は死球に対してだけではない。
山本がこの回を無失点に抑えると、神宮球場のDJは「ナイスピッチング山本!」と配慮に欠けるアナウンスを送ったのだ。神宮球場には阪神ファンの怒号が飛び交ったのは言うまでもない。
ヤクルトが阪神への配慮を欠くのは今季2度目で、前回は先月13日の阪神戦でのこと。右腕・今野龍太(28)が死球により梅野隆太郎(32)の左手首を“粉砕”。梅野は左尺骨の骨折と診断され、未だ二軍復帰すらしておらず、今季は絶望的となっている。
それだけの死球を与えながらしかし、試合後にヤクルト公式サイトは今野をピックアップ。「5回から2番手として登板すると、2回無失点に抑える好リリーフを見せました」と、この時も好投したように発信し、大炎上を招いている(現在は削除済み)。
一度のみならず二度までも。ネット上にはこんな声が挙がっている。
《梅野の時もそうだし、今回もそう。選手が死球を投げたのは百歩譲って許すが、事後対応がクソすぎる》
《ヤクルトファンも、応援しているのがこんなチームじゃ嫌でしょ》
《選手のSNS講習なんかよりも、スタッフにモラルを学ばせた方がいい》
《小学生でもしないような煽りをしてくる。というか配慮できないなんて稚拙すぎるんじゃないか。しかも2回も》
この日の勝利で優勝マジックを「15」に減らし、2位広島とは7.5ゲーム差をつけているとはいえ、楽観視できないのが現状だ。ファンの怒りは優勝するまで鎮まりそうにない。
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