【大学合格者ランキング】難関10国立大学の現役進学率:関東の国立校の順位上昇は?

大学合格者ランキングでは、1人の受験生が同じ大学の複数の学部に合格した場合、重複して数える「延べ合格者数」をよく使います。これに対し、同じ大学の複数学部に受かっても合格者1人とカウントするのが「実合格者数」です。さらにより具体的に進学実績を表すのが、実際にどの大学に進んだかを示す「進学者数」です。

現役の進学者数を卒業生数で割った「現役進学率」を見ると、その高校から何割ほどの卒業生が現役で進学したかがわかります。大学通信情報調査・編集部の雫純平さんが解説します。

複数の大学に合格しても、進学先は一つ。難関大の進学実績は、進学校の真の実力を知る最も有効な指標となる。そこで、全国の4374校に現役進学者数をアンケートし、2250校から得た回答をもとに、大学別の現役進学率をまとめた。

今回は難関10国立大の現役進学率を見ていこう。難関10国立大は、東京大、京都大、北海道大、東北大、名古屋大、大阪大、九州大、東京工業大、一橋大、神戸大を指す。

回答があった中で、トップ10の顔ぶれを見ていくと、10位が38.2%の甲陽学院(兵庫)、9位が四捨五入で同じ38.2%となった北野(大阪)、8位が38.4%の駒場東邦(東京)、7位が38.5%の札幌南(北海道)、6位が39.5%の久留米大附設(福岡)、5位が40.6%の東大寺学園(奈良)という順だ。

4位は41.0%の聖光学院(神奈川)だ。難関10国立大への現役進学者94人のうち7割以上の69人が東大への現役進学者だ。ほか、京大と北海道大と東北大が各6人、東京工業大が5人、一橋大が2人となっている。

3位は43.9%で、公立高トップの札幌北(北海道)。地元の北海道大が99人と非常に多いが、東北大と大阪大にも10人ずつ現役進学者がいることも特徴的だ。ほか、東大と京大が各5人、東京工業大が3人、神戸大が2人、名古屋大と九州大が各1人となっている。

2位は52.5%の筑波大附駒場(東京)。6位だった昨年から、難関10国立大への現役進学率が9.9ポイントアップして順位を上げている。84人中73人を東大が占める。その他、東京工業大が4人、一橋大が3人、京大が2人、北海道大と名古屋大が各1人となっている。昨年と比べて順位が上がったのは、東大が7人増えたことに加えて、東大以外の9大学についても昨年の3人から11人に大きく増えたことが要因だ。

1位は53.6%の灘(兵庫)。難関10国立大への現役進学者数118人のうち、東大が66人、京大が32人で、この2校だけで卒業生数を分母とする現役進学率は44.5%になる。ほか、大阪大が9人、北海道大と神戸大が各3人、一橋大が2人、東北大と名古屋大と東京工業大が各1人だ。

最後に、浪人生を含む合格者の何%が進学したかを示す本命率(進学者数÷合格者数×100)を見ていこう。難関10国立大にせっかく合格しても、入学しない受験生がいる。各大学の公表データを集計すると、23年度入試の一般選抜における10大学合計の合格者数は2万1704人、進学数は2万1187人で、517人が入学を辞退していることが分かる。本命率は97.6%だ。

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