AdobeStock Twitter(X)のフォロワー7万人超えの大人気学歴研究家じゅそうけん氏。今回は、コスパの良いMARCHの穴場文系学部を紹介していただく。MARCH穴場理系学部編、早慶に匹敵するMARCH学部編とあわせた連載全3回の1回目。
「MARCHは3カ月」。5chの受験サロンやTwitter(X)上で浪人生なんかがよく言うフレーズであるが、この際はっきり言おう。MARCHはそんなに甘くない。
学歴界隈の住人から軽んじられがちなMARCHだが、実際は同世代の上位2割に位置し、日本全体で見たら相当上位に位置している。

大手日系企業(JTC)では、MARCH以上とそれ未満で用意される採用枠の数が違うことが多い。
私が勤めていたM銀行でも、法人営業を担う総合職はほぼ全員がMARCH以上であった。MARCHの中では比較的入りやすいと言われる法政などからもたくさん採用していたが、その1ランク下になると採用者が激減していたことから、やはり学歴フィルターがこのラインに設定されていることを実感した。
実は日東駒専や成成明学の上位学科などではMARCHと難易度が遜色ないところも多いのだが、そうした大学はMARCH未満と大雑把に判定され、フィルターから閉め出されてしまうことも少なくない。企業側も何万人もの志願者の中から学生を選ぶのだから、学部学科単位で細かく識別している余裕はないのだろう。
こうして「とりあえずMARCH以上」で設定された暗黙の採用ラインは日系大企業の多くがとりあえず設けている。もちろん、これらのラインより下の学生を取ることがあるが、何か秀でた実績やアピールポイントが必要になるだろう。このように、特に文系の⺠間就職においてはMARCH以上か否かと言うのは死活問題なのである。
今回は、実は難しいMARCHの中でも比較的入りやすく、卒業後の進路も良い「コスパ最高なMARCH文系学部」をMARCH各大学から1学部ずつピックアップしたので、お子様の受験の際にぜひ参考にしていただきたい。もちろんやりたい勉強が決まっている場合などはそちらの学部を目指すべきだが、特にそういった目的もなく「MARCHならどこでも良いから入りたい」と言う方々はぜひ本記事を参考にしていただきたい(特に文系でこうした考えの人は多いはずだ)。
それではMARCH各大学で入りやすい(穴場)学部を紹介していく。
明治大学のメイン学部の偏差値帯は60.0~62.5だが、文学部文学科のドイツ文学・フランス文学(河合塾偏差値57.5)は競争率が低く入りやすい。個別学力試験の配点に目を向けてみると、国語100点、地歴100点、外国語100点となっており、一番完成に時間のかかる英語の配点が低めといった特徴もあり、受験勉強で遅れをとっている人にもチャンスがあることが窺える。一般的には、私立文系の個別試験では英語の配点が一番大きいのだが。
明治大学文学部の就職先に目を向けてみると、東京都特別区や国家公務員一般職といった公務員系が上位に並ぶが、2022年度はNTTドコモに2名、NHKに2名など、早慶レベルの就活生にも大人気企業にも多くの内定者を出している。
コメント